もぐ日和世界の案内帖

ニカ島

ニカ島の景色

深い内港には穀物や木材の舟が横づけされ、背後の市場坂へ荷が上がります。坂の下には鮮魚と野菜、中ほどには塩、干物、豆、布。重い荷を運ぶもぐは混んだ階段を避け、倉の裏の緩い道を通ります。

春は近海の小魚で市場がいっぱいになり、冬の欠航が増える前には乾物と薪が倉を満たします。帰りの舟には、油や鍋の替え蓋も積まれます。

月に二度は夕方からも市が立ちます。ヨルバの舟が暗くなる頃に着いた冬、魚を翌朝まで置くより火を起こして売ろうとしたのが始まり。夜に起きるもぐのため、低い位置にも油灯が掛かります。

市場から東へ四十分歩くと、沖のうねりが届く砂州へ。付け根の果樹畑ではミツバオが花に来る虫を追います。実が熟す季節には、市場へ何日も顔を見せない個体もいます。

舟旅の覚え書き

カヤから内港へは約28km、帆走4〜6時間。ミナはニカへ連れていってもらう朝、早起きして着替えたまま、もう一度寝てしまいます。

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