ミナ
赤茶の布で前髪を押さえ、海松色の上着に短い生成りの前掛け。ポケットは拾った石で重くなりがちです。下のかまどで幼いもぐの一食を用意します。食べ残したら、まず器の位置を変えてみる子。ガロがまめの寝床へ顔を入れずに待つのを見て、手を出す前に待つことを覚えました。旅の帰りの袋には、違う色の砂や殻が増えています。
詳しく読むミナ、ガロ、サヨ、オル、トキの暮らしと関係。

赤茶の布で前髪を押さえ、海松色の上着に短い生成りの前掛け。ポケットは拾った石で重くなりがちです。下のかまどで幼いもぐの一食を用意します。食べ残したら、まず器の位置を変えてみる子。ガロがまめの寝床へ顔を入れずに待つのを見て、手を出す前に待つことを覚えました。旅の帰りの袋には、違う色の砂や殻が増えています。
詳しく読むミナが生まれる前から村に暮らす、肩の高さ一メートルほどのホエリ。枯れた穂のような襟と、左耳の古い裂け目が目印です。浜では丸太を押し、庭では血のつながりを越えて幼体を見守ります。暑い昼過ぎは庇から出てこないことも。幼いミナはその腹に背を預け、母の仕事を待ちました。今は、ミナが食事を用意するあいだ、幼体を待たせておいてくれます。
詳しく読む鉢や皿を作り、欠けた縁を削り直します。嘴に薄く削られた縁、前足で押さえる底の傷。その跡を見て、次の器の厚さや重さを変えます。大きく割れた器も、植木鉢や炭受け、数を数える札に。作業台へ石を置かれるのは嫌なのに、ミナがいちばんきれいな石だけ置くようになり、ついに石用の浅い箱ができました。
詳しく読む小舟の板や櫂、荷台を直す船大工。ニカへ木を仕入れに行き、戻ると服から木屑が落ちます。ガロへ頼むときは押してほしい板をたたき、こちらを向くまで待ちます。濡れた縄が脚に触れるのを嫌うことも知っています。ミナには短い櫂の切れ端から木舟を作りました。帆をつけた翌日にひっくり返ったその舟が、父の帆の扱いを見るきっかけになりました。
詳しく読む若い頃はニカで船乗りや荷運びのもぐの食事を作っていました。口合わせを教えるとき、答えより先に並べるのは食べ終わった器。「嫌い」と決める前に、翌日は別の硬さでひと口を用意します。塩の量は目分量でも外しませんが、匙をしまった場所は忘れます。ガロが初めて幼体を庭へ連れてきた日も、いつもの鍋を見て、浅い鉢を一つ増やしました。
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