セラの魚蒸し
潮待ちで昼が遅れる日も、浜の大皿には湯気の名残があります。白身魚の下に根菜を敷き、柔らかな身へ蒸し汁を添えます。人の器に柑橘を回すと潮の匂いの隣に明るい香り。舟の着く音がすれば、また一つ器が増えます。

料理の特徴
白身魚と薄切りの根菜を深い皿に重ね、湯気で蒸します。骨から外した身には蒸し汁を添え、人の分には塩と柑橘を。浜では大皿から取り分けます。潮で食事の時刻がずれても、鍋のそばには誰かの器が残ります。
材料
- 白身魚
- 薄切りの根菜
- 蒸し汁
- 塩・柑橘(人の器へ)
もぐへの取り分け
大きな骨や硬い部分を取り除き、身を相手の食べ方に合わせてほぐします。蒸し汁は食べやすい量を添え、器の深さと温度も確かめます。
食卓の記憶
魚を運んだ舟が遅く着いた日、ミナは浜を何度ものぞきました。ようやく分けた皿へ、しずくが片足を入れようとします。慌てて足元を広く空けると、しずくはそこへ立ち直りました。待っていた一皿は、いつもよりゆっくり空きました。