もぐ日和世界の案内帖

サヨ

鉢や皿を作り、欠けた縁を削り直します。嘴に薄く削られた縁、前足で押さえる底の傷。その跡を見て、次の器の厚さや重さを変えます。大きく割れた器も、植木鉢や炭受け、数を数える札に。作業台へ石を置かれるのは嫌なのに、ミナがいちばんきれいな石だけ置くようになり、ついに石用の浅い箱ができました。

カヤ村の、家からかまどへ、浜へと続く暮らし

サヨの作る器は、棚の上で完成するわけではありません。使われて戻るたび、嘴の当たる縁や、前足で押さえた底を確かめます。次に同じ形を作るときも、厚さや重さは少し変わります。食べる相手が使い方を教えてくれるからです。

欠けた縁は削り直し、大きく割れた器には別の仕事を見つけます。植木鉢、炭受け、ミナが数えるための札。小鉢の内側を流れた濃い釉薬も消しません。ミナは洗った器を伏せる前に、その一本の線で自分の鉢を見分けます。

戸口の両側には器の棚とオルの道具箱があります。村の人は用事に合わせ、器のサヨの家とも、オルの家とも呼びます。ミナが家の絵に自分の名前を大きく書いた日、サヨはその横に、いつも戸口へ寄ってくるガロの足を描き足しました。

日々の習慣

洗う前の器を、いったん持ち上げてみること。皿の軽さや残った跡にも、今日の食事の続きがあります。

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